MKVは複数の音声トラックや字幕トラックを1つのファイルにまとめられるため、DVDの全データを保持するのに適しています。
更新日:08月13日(木)
前回の記事では、HandBrakeのダウンロードから基本的な設定までの手順を詳しく紹介しました。
まだHandBrake日本語版をインストールしていない方は、まず上記の記事を参照して最新版のHandBrakeをダウンロード・インストールしてください。
今回は、初心者向けにHandBrakeの基本操作をはじめ、高画質を維持した動画変換、動画圧縮、字幕設定、DVDリッピングなど、よく使われる機能の使い方を詳しく解説します。
「HandBrakeを導入したけど、何から始めればいいか分からない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
まずは、Handbrakeの基本的な使い方からチェックしていきましょう。操作はとても簡単です。
初期状態でHandBrakeを起動すると、最初に「ソース選択」画面が表示されます。ここでは、変換したい動画ファイルをHandBrakeに追加することができます。もちろん、この画面をスキップして後から追加することも可能です。

「キャンセル」をクリックすると、HandBrakeのメイン画面が表示されます。↓↓

画面最上部にあるメニューバーには、以下の項目で構成されています。
| ファイル | 変換元の追加、ソースの再読み込み、終了 |
|---|---|
| ツール | 環境設定(言語切り替えなど)、ログ表示、プレビュー |
| プリセット | プリセットの管理(新規作成/編集/削除/インポート/エクスポート) |
| キュー | エンコードキューの追加/表示/クリア |
| ヘルプ | バージョン情報やオンラインマニュアルへのリンク |
メニューバーの直下に表示されるツールバーには、動画変換でよく使う基本機能が配置されています。
| 変換元 | 変換元となる動画ファイルやDVDを選択します |
|---|---|
| キューに追加 | 現在のエンコード設定をキューに追加します(複数動画を連続処理する場合に使用) |
| エンコード開始 | エンコード処理を開始します |
| キュー | エンコードリスト(キュー)を表示します |
| プレビュー | 変換後の動画を事前にプレビュー表示できます |
| 履歴ウィンドウ | 現在の処理状況やエンコード完了ログをウィンドウで表示します |
| プリセット | AppleデバイスやAndroidスマホ、PlayStationなど各種端末向けのプリセットがここに配置されています。必要に応じて新しいプリセットを作成することも可能です |
変換元となる動画ファイルのタイトルや、アングル、再生時間などの詳細情報が表示されます。
出力形式や解像度、コーデックなどの設定があらかじめ登録されたプリセットを選択できます。
初心者の場合は、利用するデバイスに合わせたプリセットを選ぶことで、複雑な設定を行わずに動画変換できます。
動画の出力形式、音声/映像品質、字幕など、変換時の細かいパラメータを調整できます。詳しくはHandBrakeの設定方法を参照してください。
変換後の動画ファイルを保存する場所とファイル名を設定できます。
HandBrakeで動画を変換する基本的な流れは、以下の3ステップです。
ステップ1:ソース(変換元)を読み込む
まず、変換したい動画ファイルやDVDなどの変換元をHandBrakeに読み込みます。

ステップ2:出力設定を選ぶ
変換元の読み込みが完了したら、出力する動画の形式や品質などの設定を行います。
初心者の場合は、「プリセット」から用途に合ったプリセットを選択するのがおすすめです。
ステップ3:エンコードを実行する
最後に、「保存先ファイル」で変換後の動画の保存場所とファイル名を指定し、ツールバーの「エンコード開始」ボタンをクリックします。
エンコードが完了すると、指定した保存先に変換後のファイルが作成されます。
HandBrakeを使えば、DVDの映像をパソコンに取り込んで、スマホやタブレットでも視聴できるデジタルデータに変換できます。この章では、DVDをリッピングする具体的な手順を解説します。
HandBrakeは高機能な動画変換ソフトですが、すべてのDVDをそのまま読み込めるわけではありません。たとえば、コピーガード付きの市販やレンタルDVDを単体では読み込んだりリッピングしたりすることはできません。
HandBrakeでコピーガード付きDVDをリッピングするには、「libdvdcss」などの外部ライブラリを導入する必要があります。
信頼できる配布元からlibdvdcss-2.dllをダウンロードします。
HandBrakeのインストールフォルダ(デフォルトはC:\Program Files\HandBrake)に、ダウンロードしたlibdvdcss-2.dllをコピー&ペーストします。

管理者権限の確認ダイアログが表示されたら「続行」をクリックします。
libdvdcssの導入が完了したら、DVDディスクをパソコンのドライブに挿入します。
HandBrakeを起動し、ディスクを挿入したドライブを選択してDVDを読み込みます。

DVDには複数のタイトルが含まれることがあります。コピーガードが解除されたら、有効なタイトルが自動的に選択されます。

次は、出力設定を調整します。
「概要」タブの「コンテナ」で、MKVを選択します。

MKVは複数の音声トラックや字幕トラックを1つのファイルにまとめられるため、DVDの全データを保持するのに適しています。
「音声」タブを開き、「トラック」のドロップダウンリストから「残り全てのトラックを追加する」をクリックします。これにより、DVDに収録されているすべての音声トラック(日本語・英語吹替・コメンタリーなど)が出力ファイルに含まれます。

「字幕」タブを開き、「トラック」のドロップダウンリストから「残り全てのトラックを追加する」をクリックします。DVDに収録されているすべての字幕トラック(日本語・英語字幕など)が出力ファイルに含まれます。

最後に保存先を指定し、ツールバーの「エンコード開始」ボタンをクリックすると、DVDリッピングが開始されます。
進捗状況は画面下部の進行状況バーで確認でき、完了すると指定した保存先に変換後のMKVファイルが出力されます。
注意:libdvdcssが解除できるのはCSSコピーガードのみです。リジョンコードやUOPs、UAPS、So** ARccOS、Dis** X-project DRMなど、より強力なコピーガードには対応していません。
これらのコピーガード付きのDVDをリッピングするには、WinX DVD RipperなどのDVDリッピング専用ソフトを使用してください。
HandBrakeでは、動画ファイルをiPhoneなどのデバイス向け形式や、汎用性の高いMP4形式へ変換できます。
動画を変換するには、まず変換元となるファイルをHandBrakeに読み込む必要があります。
ツールバーの「変換元」をクリックし、変換したい動画ファイルを選択してください。

動画の読み込みが完了したら、「保存先ファイル」の「参照」から、変換後のファイルを保存する場所を自分がわかりやすいフォルダに変更しておきましょう。
ここから、iPhone用動画への変換方法と、MP4形式への変換方法をそれぞれ解説します。
気に入った動画ファイルを元の高画質を維持したまま、iPhoneで再生できるフォーマットに変換する場合は、プリセットを利用すると簡単です。

上図のように「プリセット」から利用するiPhoneや画質に合わせたプリセットを選択します。
ただし、プリセットを選ぶだけでは圧縮率が高く設定されている場合があり、元動画より画質が低下することがあります。その場合は、以下の項目を手動で調整しましょう。
「寸法」タブ
「寸法」タブでは、動画の解像度を変更できます。

ただし、元動画が低解像度の場合、HandBrakeで解像度だけを上げても画質が向上するわけではありません。画質を根本的に改善したい場合は、AI高画質化など専用の補正機能が必要です。
Winxvideo AIは、AI高画質化機能を搭載した動画変換ソフトです。AIによる映像解析技術で、ぼやけた映像のディテールを補正し、低画質動画の解像度をロスレスに高めることができます。
また、ノイズ除去やフレーム補間にも対応しており、昔撮影した動画や荒い映像をより自然で滑らかな画質に改善できます。
「フィルター」タブ
古い動画やノイズが目立つ映像の場合は、「シャープ化」や「デノイズ」「デブロック」などのフィルターを利用できます。

ただし、設定を強くしすぎると不自然になる場合があるため、必要に応じて調整してください。
「動画」タブ

「品質」:「固定品質」にチェックを入れて、下側にあるスライダーを右に移動します。
スライダーを右に動かすほどRF値が小さくなり画質が向上しますが、エンコード時間も長くなります。通常は、RFの値が20前後に設定されるほうがいいです。
これで、高画質を維持したままiPhone向け動画へ変換するための設定は完了です。
最後は、ツールバーの「エンコード開始」ボタンをクリックすると、HandBrakeでiPhone用に変換が始まります。
Handbrakeで動画ファイルをMP4形式に変換する場合は、まず「概要」タブの「コンテナ」から「MP4」を選択します。

「寸法」タブでは、動画の解像度や表示サイズを調整できます。
「アナモフィック」では「なし」を選択し、下側の「表示サイズ」にある「自動」にチェックが入っていることを確認します。

「フィルター」「動画」タブの設定は、前述の「iPhone用に変換する方法」とほぼ同じです。画質を細かく調整したい場合は、そちらの設定内容を参考にしてください。
これで、元の高画質を維持したまま、HandBrakeでMP4形式に変換するための設定は終了です。
最後に、「エンコード開始」ボタンをクリックすると、HandBrakeでのMP4高画質変換がスタートします。処理が完了すると、指定した保存先に変換後のMP4ファイルが作成されます。
HandBrakeでは、解像度やエンコード設定を変更することで、動画の画質をできるだけ維持しながらファイルサイズを小さくできます。ここでは、HandBrakeで動画圧縮を行うため具体的なやり方を解説します。
動画を読み込んだ後、まずは圧縮用途に合わせて各設定を調整します。

圧縮した動画をInstagram、ニコニコ動画、X(Twitter)、TikTokなどの動画共有サービスへアップロードする場合は、「Web用に最適化」にチェックを入れておくと、ストリーミング再生に適した形式で出力されます。
次に、「寸法」「動画」「音声」の3つのタブから圧縮設定を変更します。
「寸法」タブ
解像度(縦横のピクセル数)を下げることは、ファイルサイズを減らすもっとも効果的な方法の1つです。
「解像度制限」から「カスタム」を選択すると、「最大サイズ」の項目が表示されます。
ここで、用途に合わせて出力解像度を設定します。
| 1920×1080(1080p) | 高画質を維持したい場合 |
| 1280×720(720p) | 画質とサイズのバランスが良い |
| 854×480(480p) | ニコニコ動画などへのアップロードに推奨 |
| 640×360(360p) | ファイル容量を小さくしたい場合 |

「動画」タブ
ここが圧縮効果を最も左右するタブです。
「動画エンコーダー」:高圧縮率の 「H.265(x265)」か「VP9」を選択します。
「フレームレート(FPS)」:容量をさらに削減したい場合は、「30」を選択します。
「品質」:「固定品質」にチェックを入れて、RF値を調整します。RFの値が大きくなるほど、動画サイズがより小さくなりますが、画質が低下します。通常は、RFの値が23に設定されます。

「音声」タブ
映像だけでなく音声も圧縮することで、全体のファイルサイズをさらに小さくできます。

以上で、HandBrakeで動画圧縮するための設定は完了です。
圧縮開始の前には、ツールバーの「プレビュー」で圧縮効果を確認するすることをおすすめします。
問題がなければ、「エンコード開始」ボタンをクリックすると、HandBrakeでの動画圧縮が開始されます。
なお、HandBrakeではコーデック変更や解像度の調整によって動画ファイルのサイズを小さくできますが、映像がぼやけたり、画質が劣化する場合があります。
画質をできるだけ落とせずに動画を圧縮したい場合は、圧縮機能を搭載した「Winxvideo AI」の利用もおすすめです。高効率な圧縮技術によって画質への影響を最小限に抑えながらファイルサイズを削減できます。また、ハードウェアアクセラレーションに対応しており、大容量動画でも高速に圧縮できます。
HandBrakeでは、動画に字幕を追加したりs、字幕を映像に焼き付けたりすることができます。
字幕設定を行う前に、まず「字幕」タブ内の主な項目の役割を確認しておきましょう。

| トラック | 字幕トラックの追加や外部字幕ファイル(.srt/.assなど)のインポートを行います。 |
|---|---|
| 自動選択設定… | 自動字幕選択のルールを設定します。 |
| 再読込 | 字幕設定を初期状態に戻します。 |
| 吹き替え字幕スキャン | 元の動画に含まれる字幕トラックを検出します。 |
| 強制字幕のみ | チェックを入れると、強制フラグが付いた字幕のみを表示します。外国語セリフ部分だけ字幕を出したい場合に使用します。 |
| 焼き込み | 字幕トラックを映像に埋め込みます。チェックを外すとソフト字幕として保存され、再生時に字幕の表示・非表示を切り替えられます。 |
| デフォルト | デフォルトフラグを設定します。複数字幕がある場合に、最初から表示させる字幕を指定できます。 |
| Name | 字幕トラックの名前を設定します。 |
字幕タブの基本項目を確認したら、実際にHandBrakeで字幕を追加・設定する方法する方法を紹介します。
Handbrakeで字幕を動画に埋め込みたい場合は、「焼き込み」(Burn In)機能を利用します。
焼き込み字幕は映像と合成されるため、再生時に字幕の表示・非表示を切り替えることはできません。その代わり、どんなプレイヤーでも確実に字幕が表示されるのがメリットです。
まずは、焼き付けたい字幕を用意します。HandBrakeで字幕を追加する方法は、字幕のソースによって異なります。

動画ファイル自体に字幕トラックが含まれていない場合は、「新規トラック追加」では字幕を追加できません。その場合は、外部字幕ファイル(.srt/.ssaなど)をインポートする必要があります。

字幕がトラック一覧に追加され、「焼き込み」(Burn In)にチェックを入れます。

これで、選択した字幕が映像に埋め込まれ、焼き込み字幕(ハードサブ)として出力できます。
一方、「焼き込み」のチェックを外した場合は、字幕はソフトサブとして別トラックで保存されます。ソフトサブの場合は、対応プレーヤーで字幕の表示・非表示を切り替えることができます。
焼き込み字幕(ハードサブ)は映像そのものに合成されるため、出力後に字幕の位置や表示設定を変更することはできません。
映画や海外ドラマでは、日本語吹替版でも外国語のセリフや画面内の文字だけ字幕を表示させたい場合があります。例えば、日本語吹替版で「外国語の看板だけ翻訳字幕を出す」といったケースです。
そんなときは、「強制字幕のみ」 を選択するだけで解決します。

「吹き替え字幕スキャン」の「強制字幕のみ」にチェックを入れます。
設定後、HandBrakeが動画内の字幕情報を解析し、外国語部分だけ表示される字幕トラックや、強制字幕フラグが設定された字幕を自動的に検出できます。
変換前には、ツールバーの「プレビュー」で必要な場面だけ字幕が表示されるか確認してください。
もし自動検出されない場合は、「トラック」から手動で強制字幕フラグ(Forced)が付いた字幕トラックを選択します。
強制字幕は、すべての字幕で利用できる機能ではありません。元のディスクに強制字幕情報が含まれている場合や、外国語部分だけを収録した字幕トラックが存在する場合に有効です。
HandBrakeで字幕が表示されないときの原因は多くの場合は、対応していない字幕形式を使用していることによるものが多いです。
HandBrakeは、主に以下の字幕形式に対応しています。
| VOBSUB | DVDに収録されている画像ベースの字幕形式 |
| PGS | Blu-rayに収録されている画像ベースの字幕形式 |
| Closed Caption(CC) | 主にて放送系で使用されるクローズドキャプション形式 |
| SRT | 最も一般的なテキストベースの字幕形式 |
| SSA/ASS | 細かなスタイル設定が可能なテキスト字幕形式 |
これら以外の字幕形式を追加しても、HandBrakeは認識できず、字幕は表示されません。
また、HandBrakeで字幕をソフト字幕(別トラック)として保存した場合は、再生プレーヤー側で字幕表示を有効にする必要があります。
例えば、VLCプレーヤーでは、再生画面上で右クリックし、「字幕」→「字幕トラック」メニューから表示したい字幕トラックを選択します。
Handbrakeはとても便利なツールですが、初めて使うときに「変換が遅い」「動画を読み込めない」「出力した動画が再生できない」など、さまざまな問題が発生することがあります。
ここでは、HandBrakeを使う際によくある質問と解決方法をまとめてみます。
HandBrakeの変換速度は、パソコンの性能やエンコード設定によって大きく変わります。
また、「エンコーダーオプション」の「プリセット」項目で処理時間の長い「Slow」を選択する場合は、「Medium」や「Fast」に変更すると変換速度を向上できます。
Handbrakeでメディアファイルを読み込めない場合、主に以下の原因が考えられます。
まずは、HandBrakeが対応している形式か確認し、別の動画ファイルでも試してください。
なお、HandBrake単体ではコピーガード解除機能を搭載していないため、市販DVDなどを読み込めない場合があります。
Handbrakeで変換した動画が再生できない場合、主に以下の原因が考えられます。
特にH.265(HEVC)やVP9などの新しいコーデックは、古いプレイヤーや再生機器では対応していない場合があります。
その場合は、H.264に変換するか、別のプレイヤーで再生してみてください。
HandBrakeには「キュー」機能があり、複数の動画を連続処理することができます。
手順は以下の通りです。

キューに登録された動画が、自動的に順番に変換されます。