【手ぶれ対策】双眼鏡の手ぶれを補正または防止する方法大公開|安定で綺麗な映像を再現可能!
双眼鏡を使うとき、痛切に感じるのは手ぶれ対策です。
双眼鏡自体が重いので、遠くのものを長時間連続で見ると腕が疲れ、手振れを起こしやすいです。また、一般的な双眼鏡の場合、倍率を高くするにしたがって、手振れがひどくなってしまいます。
せっかくお気に入りのアーティストや動物たちの姿を楽しむのに、ぶれてしまってはじっくりと観察できません。このような場合は、手ぶれを減らす対策が必要です。
そこで今回は、双眼鏡の手ぶれを補正する方法を紹介します。
【豆知識】双眼鏡について
まず双眼鏡について知っておけば、手ぶれを防ぐことに役立ちます。
双眼鏡は正立の望遠鏡を2本並べて、両目で遠くの物を拡大して見るために左右とも同じ物が同じ大きさに見えるように調整された光学機器です。コンサートやバードウォッチング、星を見ることなどで大活躍します。
ひと口に双眼鏡と言っても、いろいろなタイプがあります。レンズや仕組み、機能によって様々な種類に分けられています。
レンズや仕組みで分ける | ・ガリレオ式双眼鏡 ・リレーレンズ式双眼鏡 ・ポロプリズム式双眼鏡 ・ダハプリズム式双眼鏡 |
---|---|
機能で分ける | ・防振双眼鏡 ・防水双眼鏡 ・デジタル双眼鏡 ・対空双眼鏡 ・ズーム双眼鏡 ... |
また、双眼鏡には、重要なスペックは、「倍率」、「対物レンズ有効径」、「実視界」の3点です。たとえば「10×42 6.9°」と型番に表示されている場合、倍率が10、対物レンズ有効径が42mm、実視界が6.9°を表しています。
ここからは双眼鏡のスペックの見方について解説していきます。
双眼鏡の倍率
双眼鏡の倍率は肉眼で見た物の大きさを、双眼鏡で見た物の大きさの上下・左右の長さの比を表したものです。例えば、10倍の双眼鏡であれば100m先の物を見た時には、10mの距離から見るのと同じ大きさで見えることになります(距離を10分の1まで縮めて見ることを意味します)。
倍率 |
使用するシーン |
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6〜8倍 |
コンサートやライブ、観劇、アウトドア、星を見る |
8〜10倍 |
屋外スポー、バードウォッチング |
10倍以上 |
動きの少ない鳥を観察、天体観測 |
一般的には倍率は高ければ高い方が良いと思われがちですが、倍率が高くなると視野が狭くなり、手ぶれの影響も受けやすくなります。通常手持ちで見るのであれば倍率6〜8倍くらいまでがおすすめです。それ以上の高倍率で手ぶれを抑えるために、三脚との併用が一般的です。
双眼鏡の対物レンズ有効径
双眼鏡を覗いたときにどれくらいの明るさで見えるのかは、「対物レンズの有効径」で変わってきます。対物レンズ有効径が大きいほどたくさんの光が集められ、明るさと解像力が向上します。
注意したいのは、倍率と対物レンズ有効径の組み合わせに重要なバランス関係があることです。同じ倍率なら対物レンズ有効径が大きいほど明るくシャープに見ることができます。逆に倍率が高くてもレンズの対物レンズ有効径が小さいと視界が暗くブレやすくなってしまうという特徴があります。
対物レンズ有効径で下記のような分け方ができます。
25mm以下 | 手軽さを重視したコンパクトな双眼鏡 |
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30mm〜49mm | 本格的に使用する双眼鏡 |
50mm以上 | 天体観測や専門的に使用する業務用双眼鏡など |
双眼鏡の実視界(AA°)
双眼鏡の実視界とは、双眼鏡を動かさずに見ることができる範囲を対物レンズの中心から測った角度のことです。同じ倍率の双眼鏡で、実視界の数値が大きければ視野が広くなります。
また、同じく視界の広さを表す数値として「見掛け視界」があります。見かけ視界60°以上のものを広視界型双眼鏡と呼ふようになりました。
手双眼鏡の手ぶれを補正する方法
双眼鏡の手ぶれが発生するのは、以下のような原因と考えられます。
- ・双眼鏡本体が重いので、長時間連続で安定に持つことが無理
- ・双眼鏡の倍率が高いほど手ぶれが激しくなりやすい
では、双眼鏡の手ぶれを抑えるまたは補正する方法を紹介します。
三脚と併用する
クリアな視界でしっかり観察したい時は双眼鏡の対物レンズ有効径が大きなものを選びますが、そのレンズが大きい分、双眼鏡も重くなります。特に、コンサートは長時間にわたるプログラムが多いため、重い双眼鏡を使うと次第に腕が疲れて、ライブを楽しむ気分になれません。
そういう場合、双眼鏡の手ぶれを防止するには、三脚やなどが必要になります。
三脚は、野鳥や星空観測など長時間に及ぶ観察や、高倍率での観察などに大変便利なアイテムです。なるべく平坦な場所に安定性のよい三脚を備え付けるようにしてください。
一方、三脚を使うには、荷物になる事、使用時に場所をとる事、周囲の目線を妨げる事、動きの速い被写体の追尾がしにくい事など、いろいろなデメリットもあります。
防振双眼鏡を使う
持ち運びやすさなどを考慮すれば、三脚など、双眼鏡を固定するための機材は良い選択とは言えません。ということで、「手ぶれ補正機能付き」の双眼鏡、いわゆる防止双眼鏡がおすすめです。
一般的な双眼鏡の場合、倍率が大きいと視界が揺れて気持ち悪くなりますが、防振双眼鏡なら高倍率(10倍以上)を使用する場合でも揺れを防止できて観察を快適に楽しめます。防振双眼鏡は、防振スイッチを入れることで手ぶれを補正するように設計されています。防振スイッチは主に、ボタン式とワンプッシュ式の2種類があります。
コンサートなど長時間の視聴が必要な場合、一度スイッチをオンにすると、オフにするまで手ブレ補正継続されるワンプッシュ式を選択することをおすすめします。一方、バードウォッチング用に買いたい人はボタン式がよいです。
しかし、防振双眼鏡は高機能である反面、通常の双眼鏡と比べて価格が高いです。また、防振双眼鏡は手ブレ補正機能に電池が必要なため、重いものも多いです。
後から手ぶれ補正をする(デジタル双眼鏡のみ)
感動の瞬間を見ながら録画したい方も多いのではないでしょうか。そんなシーンにピッタリなのがデジタル双眼鏡です。デジタル双眼鏡は、双眼鏡の機能と動画・写真撮影機能が一体となっているのが最大の特徴です。珍しい野鳥に出会った時、運動会で子供のかわいい姿を見た時など、リアルタイムで楽しみながら撮影することができます。
それに、デジタル双眼鏡は小型でどこへでも手軽に持ち運べやすく、ハイパーゲインという薄暗いところを明るく撮影できる機能もあります。
デジタル双眼鏡自体には手ブレ防止(防振)機能付いていませんが、撮影した動画をパソコンに取り込んで、専門なソフトによって手ぶれ補正を行えます。少し面倒ですが、重い三脚を持ち運んだり、高価な防振双眼鏡を買ったりするよりは、この方法を使った方がコストも手間もかかりません。
まとめ
以上、双眼鏡の手ぶれを補正する方法について紹介しました。
最初は双眼鏡に関する知識を紹介しましたので、少し理解したうえで手ぶれ補正を行えばもっと楽になります。
手ぶれを補正する方法は主に3つがあります。
🔵 双眼鏡本体が重い場合、三脚などを使って固定させる
🔵 防振双眼鏡を使って、自動で手ぶれを補正する
🔵 デジタル双眼鏡で記録したデータをパソコンに取り込んで、ソフトによって手ぶれ補正をする
どんな方法でもメリットとデメリットがあります。だからこそ、自分の場合に合わせて方法を選びましょう。
この記事を書いた人:スズメ
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